庭に砂利を敷くとき、多くの人が表面の砂利の色や種類から選び始めます。しかし仕上がりと持ちを決めるのは下地です。下地の砕石をどれだけ敷いて転圧したかで、砂利が沈むかどうか、雑草が出るかどうかが決まります。このページでは、下地の砕石と仕上げの砂利を分けて厚さを決め、それぞれの必要量を出し、防草シートと見切り材まで含めた手順の順序で整理します。

砂利敷きは「砂利を買ってきて敷く」だけの作業に見えますが、実際に失敗が起きるのは表面ではなく下地の工程です。既存の土の上に砂利を直接敷くと、雨で土が締まって砂利が沈み、でこぼこになります。また防草シートを敷かずに砂利だけを敷くと、1年で雑草が砂利の間から出てきます。手順を「下地を作る」「雑草を止める」「縁を決める」「砂利を敷く」の4工程に分け、それぞれの厚さと数量を数字で押さえるのが、やり直しを避ける最短の道です。

目的別の層構成(下地の砕石・防草シート・仕上げ砂利の厚さ)
敷く場所の用途下地の砕石の厚さ砕石のサイズの目安防草シート仕上げ砂利の厚さ
庭の通路・アプローチ(人が歩く)5〜10cmクラッシャーラン C-30・C-40敷く3〜5cm
駐車スペース(車が乗る)15cm以上クラッシャーラン C-40 または RC-40敷く3〜5cm
花壇・植栽まわりの化粧(人が乗らない)3〜5cmクラッシャーラン C-30敷く3〜5cm
砂利を敷かない部分との境界縁まで回し込む見切り材を据える

下地に砕石を入れる理由は2つあります。1つ目は、砕石が粒の噛み合わせで締まり、上に載る砂利と荷重を支える板のような層になることです。2つ目は、水はけを確保することです。粒径がそろった単一粒度の砂利だけを厚く敷くと、粒の隙間が大きすぎて足が潜り、また細かい土が上に浮いてきます。砕石は最大粒径から0mm(砂)まで粒が連続しているため、転圧すると空隙が埋まって硬くなります。この層を作らずに砂利を厚くしても、硬さは出ません。厚さは用途で決まり、人が歩くだけなら5〜10cm、車が乗るなら15cm以上が目安です。軟弱地盤や大型車が入る場所ではさらに厚くしますが、20cmを超える厚さは路盤の設計に関わるため、専門業者に相談してください。

転圧は、砕石を敷いた後に表面を締め固める作業です。転圧を省くと、最初は平らでも人が歩くうちに粒が動いて沈み、でこぼこになります。面積が狭ければ転圧機をレンタルするか、角材や板を当てて上から体重を掛けるだけでも効果があります。砕石を薄く何度も分けて敷き、そのつど転圧すると、1回で厚く敷いてから転圧するより硬くなります。

面積別の必要量(下地の砕石と仕上げの砂利を分けて・余裕率10%込み・比重1.5)
面積下地 10cm下地 15cm仕上げ 3cm仕上げ 5cm下地10cm+仕上げ5cmの合計
10㎡1.65t2.48t0.49t0.83t2.48t
20㎡3.30t4.95t0.99t1.65t4.95t
30㎡4.95t7.43t1.48t2.48t7.43t
50㎡8.25t12.38t2.48t4.13t12.38t

表は面積と厚さから出した重量です。計算は「面積(㎡)× 厚さ(m)× 比重1.5(t/m³)」で、これに余裕率10%を掛けています。砂利と砕石はどちらも乾燥時の比重を1.5として扱います。実際には種類と含水率で1.3〜1.8の幅があるため、購入先の表示があればそちらを優先してください。同じ面積でも、下地に注目すると必要な量が変わることが分かります。20㎡の庭なら、下地の砕石が3.30t、仕上げの砂利が1.65tで、合計4.95tです。表面の砂利だけを見積もると約1.7tで足りる計算になりますが、それでは下地が入らず、砂利が沈みます。荷姿は20kg袋が一般的で、1tあたり50袋です。20㎡の下地10cm・仕上げ5cmなら、砕石が165袋、砂利が83袋になります。袋数だけを知りたいときは砂利袋数計算機が使えます。

  1. 敷く範囲を決めて面積を測る

    砂利を敷く範囲を決め、縦と横を測って面積を出します。縁に沿って見切り材を据える場合は、その外側までを範囲に含めます。L字型や円形の庭は長方形に分けて足し合わせてください。範囲の面積は庭面積計算機で、敷地の周りの長さは庭周長計算機で求められます。周長は見切り材の必要数を出すのに使います。

  2. 既存の土を削って平らにする

    下地と仕上げの厚さの合計より少し深くまで、既存の土を削ります。下地10cm+仕上げ5cmなら15cmが目安です。削った分を平らにならし、雑草の根と大きめの石を取り除きます。ここで雑草の根を残すと、防草シートの下で生き残り、後から突き破ってきます。

  3. 砕石を敷いて転圧する

    下地の砕石を敷き、均してから転圧します。厚く敷きたいときは一度に盛らず、5cm程度ずつ敷いては転圧を繰り返してください。この工程の硬さが、砂利敷きの持ちを決めます。

  4. 防草シートを重ねて敷く

    砕石の上に防草シートを敷きます。シート同士は10cm以上重ねないと、重なりの隙間から雑草が出ます。縁は見切り材の下まで回し込み、シートの端が外から見えないようにします。風で飛ばないよう固定ピンで留めます。

  5. 見切り材を据える

    縁に沿って見切り材を据えます。砂利だけだと縁から外へこぼれ、境界が崩れます。地面を掘り下げて据え付け、シートの端が外に出ないように挟み込みます。必要数は周長から求められます。

  6. 砂利を敷いて均す

    最後に仕上げの砂利を敷き、熊手や角材で均します。薄く敷いてから足して厚さをそろえると、むらが出ません。仕上がりの厚さより1〜2割多く敷くと、転圧やその後の沈み込みを見込めます。

  7. 端を締めて完成

    縁の周りを軽く転圧し、砂利を見切り材の高さに合わせてならします。水をまいて落ち着かせると、粒が噛み合って表面が締まります。

見切り材の必要数は、据える長さ(周長)を1個あたりの並べる方向の長さで割って求めます。たとえば小舗石の基本90×90×45mmを90mmの幅で並べるなら1mあたり約11個、規格赤レンガ210×100×60mmを長辺向きに並べるなら1mあたり約4.8個です。カーブや角では余分にカットする分が出るため、1割ほどの余裕を足してください。材質ごとの実寸法と1mあたりの個数は砂利・砕石の規格データ一覧に一覧しています。見切り材は、上に載る砂利と同じか少し高くなるように据えるのがコツです。低いと砂利が外へ流れ出し、高すぎると縁だけが壁のように目立ちます。縁石を据えるときは、下にモルタルを入れると動かなくなります。

防草シートの必要量(1巻50㎡・余裕率15%・重ね代10cm込み)
面積余裕率15%込みの面積必要な巻数重ね方
10㎡11.5㎡1巻シート同士は10cm以上重ねる
20㎡23.0㎡1巻同上
30㎡34.5㎡1巻同上
50㎡57.5㎡2巻同上

防草シートは幅1m×長さ50m(50㎡)の巻が流通の中心です。10〜30㎡なら1巻で足り、50㎡では2巻になります。余裕率15%には、10cmの重ね代と、曲線部や隅で出るカットロスを含めています。シートを敷くだけで雑草が完全に止まるわけではありません。シートの上に土やホコリが溜まると、そこに雑草の種が落ちて発芽します。砂利を5cm以上敷いてシートに光を当てないこと、落ち葉を放置しないことが効果を保つ条件です。シートの規格と必要量は防草シート計算機で面積から求められます。

症状別の失敗と対策
症状原因対策
砂利が沈んででこぼこになる下地の砕石が薄い、または転圧していない一度剥がして砕石を足し、分けて敷いては転圧を繰り返す
雑草が砂利の間から出る防草シートを敷いていない、重なりが10cm未満、シートに穴が開いている重なりを10cm以上にし、砂利を5cm以上敷いて光を当てない
縁から砂利がこぼれる見切り材がない、または高さが砂利より低い見切り材を砂利と同じか少し高い位置まで据え直す
雨のあと水たまりが残る下地に勾配がない、砕石が細かすぎて水を通さない水の逃げる方向へ1〜2%の勾配を付け、砕石のサイズを上げる
砂利に土が浮いて黒ずむ下地の砕石が入っておらず、土が上に上がってきている砂利を撤去して砕石の下地を作り直す
車のタイヤ跡が残る下地が15cm未満、または砕石のサイズが小さい下地を15cm以上にし、C-40やRC-40を使って転圧する

材料費は砂利の種類で決まります。砕石は安価で下地に向き、化粧砂利や白玉砂利は高価で仕上げに向きます。現場渡しの公表価格では、砂利20mmが2,750円/t、クラッシャーC-30が2,800円/t、砕石5号・6号が3,600円/tです。運搬費が別建ての条件なので、少量購入では運搬費が材料費を上回ることがあります。当サイトの費用計算機は運搬込みの目安として3,500〜8,500円/tを使っています。材料費と施工費を合わせた概算は砂利費用計算機で、業者に頼んだときの㎡単価は施工単価データに一覧しています。必要量そのものを先に出したいときは砂利必要量計算機砕石必要量計算機を使ってください。

砂利敷きの順序は「下地 → 雑草止め → 縁 → 砂利」で、この順序を入れ替えるとうまくいきません。とくに防草シートは、下地の転圧が終わってから敷きます。先にシートを敷くと、その上で砕石を転圧することになり、シートが破れます。下地に手間をかけた分だけ、その後の手入れが減ります。雑草を抜く時間と、砂利を足す費用が、数年分まとめて浮くと考えると判断しやすくなります。