庭工事の見積書を読めるようになるには、まず「どの単位で値段が付くのか」を押さえるのが近道です。剪定と伐採は円/本、生垣の刈り込みは円/m、草刈り・芝張り・砂利敷きは円/㎡と、工事ごとに単位が違います。単位が違う数字を横に並べて高い安いを比べると、必ず判断を誤ります。このページでは、当サイトの費用系計算ツールの既定値に使っている市場単価を、単位別に低め・標準・高めの3通りで一覧にします。掲載している数字はすべて地域・時期・現場条件で変動する目安です。自分の条件に合う行を拾って、剪定料金計算機や伐採料金計算機の単価欄に書き換えて使ってください。
単位の意味を先に確認しておきます。「円/本」は庭木1本ごとの料金で、剪定・伐採・伐根・植栽に使われます。「円/m」は長さで決まる料金で、生垣の刈り込み・フェンス・ブロック塀に使われます。「円/㎡」は面積で決まる料金で、草刈り・芝張り・砂利敷き・舗装・解体に使われます。「円/式」は立水栓の新設やクレーンの手配など、数量ではなく一式で決まる料金です。同じ「庭木をなんとかする」工事でも、剪定は円/本、生垣の刈り込みは円/mで積算されるため、比較するときには必ず単位を揃えてください。
| 樹高帯 | 低め | 標準 | 高め |
|---|---|---|---|
| 低木(樹高1m未満) | 1,000円/本 | 1,800円/本 | 3,000円/本 |
| 中木(樹高1〜3m) | 2,500円/本 | 4,000円/本 | 7,000円/本 |
| 高木(樹高3〜5m) | 5,000円/本 | 8,000円/本 | 14,000円/本 |
| 大木(樹高5〜7m) | 10,000円/本 | 16,000円/本 | 28,000円/本 |
| 特大木(樹高7m以上) | 20,000円/本 | 32,000円/本 | 55,000円/本 |
剪定は同じ樹高でも樹種で作業量が大きく変わります。刈り込み機で形を作れる庭木は上の表の単価で収まりますが、松のように手作業で仕上げる庭木は割増になります。下の表の割増率を、上の表の標準単価に掛けてください。
| 樹種・仕立て | 割増率 | 理由 |
|---|---|---|
| 一般的な庭木(マキ・サザンカ・モミジ・シラカシ等) | なし | 刈り込みと透かしで形を作れる |
| 生長が早い庭木(シマトネリコ・コニファー・カイヅカイブキ) | +20% | 切り取る枝葉の量が多く、処分量も増える |
| 松の手入れ(マツ・クロマツ・アカマツ・ゴヨウマツ) | +60% | 芽摘み・古葉むしり・もみ上げなど手作業が中心で機械化できない |
| 名木・特殊な仕立て(玉散し・透かし・刈り込みを伴う) | +100% | 樹形を維持する技術と作業時間が必要 |
| 樹高帯 | 低め | 標準 | 高め |
|---|---|---|---|
| 低木(樹高1m未満) | 1,500円/本 | 2,500円/本 | 4,000円/本 |
| 中木(樹高1〜3m) | 4,000円/本 | 6,500円/本 | 11,000円/本 |
| 高木(樹高3〜5m) | 8,000円/本 | 13,000円/本 | 22,000円/本 |
| 大木(樹高5〜7m) | 15,000円/本 | 25,000円/本 | 42,000円/本 |
| 特大木(樹高7m以上) | 30,000円/本 | 50,000円/本 | 90,000円/本 |
伐採の料金は樹高以上に「倒す方向を確保できるか」で決まります。下の割増率を樹高帯の標準単価に掛けてください。隣家や電線に近い位置では、上から少しずつ吊り下ろす吊り下げ伐りになるため、同じ樹高でも金額が2倍近くに跳ね上がります。
| 現場条件 | 割増率 | 作業方法 |
|---|---|---|
| 庭に重機・車両が入る平地 | なし | 一気に倒せる。最も安くなる条件 |
| 重機が入らない(手作業で搬出) | +30% | 切ってから手で運び出す。搬出の手間が増える |
| 隣家・塀・電線に近接 | +60% | 吊り下げ伐り。枝と幹を上から少しずつ降ろす |
| 崖地・傾斜地・足場が悪い | +80% | 足場の確保と安全対策が先行する |
| 工事 | 単位 | 低め | 標準 | 高め |
|---|---|---|---|---|
| 伐根(直径10cm未満) | 円/本 | 3,000円 | 5,000円 | 9,000円 |
| 伐根(直径10〜20cm) | 円/本 | 6,000円 | 10,000円 | 18,000円 |
| 伐根(直径20〜30cm) | 円/本 | 12,000円 | 20,000円 | 35,000円 |
| 伐根(直径30〜50cm) | 円/本 | 22,000円 | 38,000円 | 65,000円 |
| 伐根(直径50cm以上) | 円/本 | 45,000円 | 75,000円 | 130,000円 |
| 植栽工(低木・ポット苗、樹高0.3〜1m) | 円/本 | 800円 | 1,500円 | 2,500円 |
| 植栽工(中木・根巻き苗、樹高1〜2m) | 円/本 | 3,000円 | 5,000円 | 9,000円 |
| 植栽工(高木・根巻き苗、樹高2〜3m) | 円/本 | 6,000円 | 10,000円 | 18,000円 |
| 植栽工(シンボルツリー、樹高3〜5m) | 円/本 | 15,000円 | 25,000円 | 45,000円 |
| 切り枝の処分(剪定時) | 円/本 | — | 1,500円 | — |
| 幹・枝葉の処分(伐採時) | 円/本 | — | 3,500円 | — |
| 支柱の材料費+取付 | 円/本 | — | 1,500円 | — |
| 植穴の客土・堆肥入れ | 円/本 | — | 2,000円 | — |
| 抜根後の埋め戻し・残土処分 | 円/本 | — | 3,000円 | — |
植栽工は苗木の購入費を含みません。苗木代は樹種と仕立てサイズで別にかかります。植え付け本数の計算は株間から求めるため、先に本数を決めてから工賃を掛ける順番で計算するのが正確です。
| 工事 | 単位 | 低め | 標準 | 高め |
|---|---|---|---|---|
| 草刈り(刈り払い機作業) | 円/㎡ | 300円 | 500円 | 900円 |
| 草むしり(手で根から抜く) | 円/㎡ | 800円 | 1,200円 | 2,000円 |
| 刈草の回収・処分 | 円/㎡ | — | 200円 | — |
| 生垣の刈り込み(高さ1m前後・一面) | 円/m | 600円 | 1,000円 | 1,800円 |
| 刈り枝の処分(生垣) | 円/m | — | 300円 | — |
| 芝張り(天然芝・材料のみ) | 円/㎡ | 700円 | 1,000円 | 1,600円 |
| 芝張りの下地整備(鋤取り・整地・床土) | 円/㎡ | — | 1,200円 | — |
| 芝張りの人工代(貼り付け工賃) | 円/㎡ | — | 2,000円 | — |
| 人工芝(本体材料) | 円/㎡ | 3,000円 | 4,500円 | 7,500円 |
| 人工芝の砕石下地+転圧 | 円/㎡ | — | 1,800円 | — |
| 砂利敷きの施工費(整地込み) | 円/㎡ | — | 3,000円 | — |
| 既存舗装の解体処分 | 円/㎡ | — | 2,000円 | — |
生垣の刈り込みは高さと面数で上乗せになります。高さ1m未満を基準に、高さ1〜1.5mで+20%、1.5〜2mで+50%、2m以上(脚立・高所作業)で+90%が目安です。両面と天端の三面を刈る場合は一面刈りより+80%前後を見込んでください。
| 項目 | 単位 | 低め | 標準 | 高め |
|---|---|---|---|---|
| 芝張り(天然芝・下地込み) | 円/㎡ | 3,000円 | 4,500円 | 7,000円 |
| 人工芝(下地・防草シート込み) | 円/㎡ | 8,000円 | 12,000円 | 18,000円 |
| 砂利敷き(防草シート・整地込み) | 円/㎡ | 3,000円 | 5,000円 | 8,000円 |
| コンクリート舗装 | 円/㎡ | 8,000円 | 12,000円 | 18,000円 |
| インターロッキング | 円/㎡ | 9,000円 | 14,000円 | 20,000円 |
| 土入れ・客土(山砂) | 円/㎡ | 1,500円 | 2,500円 | 4,000円 |
| フェンス設置(柱・基礎込み) | 円/m | 12,000円 | 20,000円 | 35,000円 |
| ブロック塀(1段当たり) | 円/m | 8,000円 | 12,000円 | 18,000円 |
| 立水栓の新設 | 円/式 | 40,000円 | 70,000円 | 120,000円 |
| 庭木の撤去(伐採・伐根込み) | 円/本 | 10,000円 | 20,000円 | 40,000円 |
| 項目 | 単位 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 剪定の出張費・諸経費 | 円/式 | 5,000円 | 近隣の植木屋や年間管理契約では不要なことがある |
| 伐採の出張費・諸経費 | 円/式 | 8,000円 | 重機の回送費が別途かかる場合がある |
| 草刈りの出張費・諸経費 | 円/式 | 5,000円 | 面積が小さい場合は最低出動料金が優先される |
| 草刈りの最低出動料金 | 円/式 | 15,000円 | ㎡単価で計算した額がこの金額を下回るときに適用される |
| 生垣作業の出張費・諸経費 | 円/式 | 5,000円 | 長さが短い場合に実質的な下限になる |
| 植栽工の出張費・諸経費 | 円/式 | 8,000円 | 苗木の配送費を含む場合がある |
| クレーン・高所作業車 | 円/日 | 50,000円 | 道路占用許可や交通誘導員が別途必要になることがある |
| 伐根の1本当たり目安 | 円/本 | 15,000円 | 重機が入るかどうかで大きく変動する |
| 芝生・用土の運搬費 | 円/式 | 8,000円 | 自分で運べる場合は0にできる |
| 砂利の運搬費 | 円/式 | 5,000円 | 大量購入ではトン単価に運搬込みが多い |
| 設計・現場管理費 | 工事費の% | 10% | 工事費全体に加算される割合の目安 |
- 低め・標準・高めの幅はなぜあるのか
低めは、近隣の植木屋に頼む・繁忙期(春先と秋)を外す・数本まとめて依頼する・年間管理契約に含めるといった条件で到達する水準です。高めは、枝張りが広い・隣家や道路にはみ出している・切り枝や処分量が多い・脚立や高所作業が要るといった条件で上乗せされた水準です。剪定では標準比で-30%〜+70%、伐採では-25%〜+80%の幅を既定にしています。
- 見積書で必ず確認する4項目
本体の単価と数量、処分費(切り枝・幹・刈草・残土)、出張費や諸経費、そして重機や高所作業車の有無です。この4つが分けて書かれていない見積書は、あとから追加請求になりやすい形です。処分費の行がない場合は、切ったものを敷地に置いていく前提になっていないかを確認してください。
- 最低出動料金に注意する
面積や本数が小さい工事は、㎡単価・円/本で計算した額が業者の最低出動料金を下回ることがあります。草刈りでは15,000円前後がひとつの目安です。10㎡の草刈りを単価500円/㎡で計算すると5,000円になりますが、実際には最低出動料金が適用されます。小さな工事ほど、まとめて依頼するか自分でやるかの判断が効きます。
- 単位を揃えてから比較する
生垣の刈り込みを円/本で見積もる業者もあれば円/mで見積もる業者もあります。単位が違うときは、生垣の長さと本数を両方出して円/mに換算し直してから比較してください。同様に、砂利敷きは㎡単価と立米単価、芝張りは材料費と施工費を分けて見ないと合計が合いません。
このページの単価は、当サイトの費用系計算ツールの既定値としてそのまま組み込まれています。庭木を形を整えて残す剪定も、根元からなくす伐採も、上の表の標準単価を選んで本数を掛けるだけで、低め・標準・高めの3通りの金額が出ます。伐採したあとの空き地に砂利を敷くなら砂利費用計算機、芝を張るなら芝生施工費用計算機で次の工事費まで見通せます。生垣や縁取りのように長さで決まる工事は、先に庭周長計算機で外周の長さを求めておくとm単価の積算がスムーズです。他の数値表は基準・資料一覧から、計算ツール全体は計算ツール一覧から探せます。